祝、ハバネロ収穫

nori_s2005-10-17

実は5月ぐらいからハバネロを育てていた。
きっかけはなんて事の無い事で、ゲーセンのUFOキャッチャーにハバネロ栽培キットがあり、ラッキーな事に一発で取れてしまったってな単純極まりないもの。
栽培キットっても、一応防水加工された紙で作られた植木鉢と、熱湯で増える土と種5粒。
芝生さえも枯れさせる様な俺が育てられる訳が無いと思いながらも、捨てるもの癪だし、一応育ててみることにした。
するとどうだろうか、数日後には5本すべて目を生やし、その後も1日数ミリずつではあるが確実に幹を伸ばしていったのだ。
そのことに気を良くした俺は、一つ一つに小型の植木鉢を買い与え、一つの鉢につき一本づつ育て上げていくことに。
その後も順調に伸び、成長速度に差はあれど、初夏の頃には新緑の葉を幾枚も付け、誰が見ても見紛う事無き立派な苗木に成長していった。
しかし、その喜びもつかの間、それ以降めっきり伸び悩み出してしまうのだった。
取説には夏の暑い時期にぐんぐん伸びると記載されていたのに、伸びる気配が一向に無い。むしろパワーダウンしてる気さえする。
そこに母の天の声「地植えにしたら?」確かに大きくなったら大きな鉢に植え替えろと取説には記載されていたのだが、ソレは未だだろうとタカをくくっていたのだ。
だが、こう伸びないのはどう考えてもオカシイと言う事で、地植えにする為、庭の一角に植木鉢を持って行き、鉢から苗を取り出した瞬間、生命の神秘に心打たれた。
根がビッシリと窮屈そうに土に絡み合っていた。
やつらは俺が想像していたよりも遥かに早い速度で成長をしていたのだ。
もっと早く移し変えてやればよかったと心から思った。
その大きな失敗により、2本の苗の未来をさえぎってしまったのだ。
あまりに遅い地植えの移行により、成長スケジュールが狂い、残念ながら1本がリタイア、そして1本が日陰のスペースしか取れず、結局それ以上の成長を望めなくなってしまった。
実はその1本と言うのは、植木鉢の頃には一番大きな葉を付け、1番の成長を見せていた苗だったのだが、このような結果となってしまった。
幼き頃にいくら光り輝いていようと、立派な実をつけられるとは限らないのだ。
「人生一寸先は闇」と言うことを、唐辛子に教えられた。
しかし、残った瀕死3本は見事に復活を遂げ、台風や猛暑にも負けず花を咲かせ、終に先日念願の実を付ける事となったのだ。
約5ヶ月色々な事があった。高校時代以来の土いじりだったのだが、実に多くのことを教えられた。あんな小さな種からこんな立派な実を作り上げ、そしてその実の中に含まれる種子によりまた来年同様の子孫を作り上げる事が出来るとは、改めて自然界のシステム、そして苗の頑丈さに関心した。
人間など所詮弱き体を隠すために知恵を絞り何とか生き永らえ、そして遂には自らの手で己を滅ぼそうとしている。なんと愚かしいことか?人間も周りを強引に振り向かせるのではなく、自ら回りに調和させていくあわせていく事が重要だなのではないかと思った。
ってか、久々長いの書いたな、たまには良いもんだ。