最近のアニメについて思うこと

ここ数年、1週間におけるアニメの放送本数が50オーバーと本数だけなら右肩上がりのアニメ業界。
夜中にTVをつけようものならどっかしらのchでアニメをやってる始末。
バラエティ、ドキュメント、スポーツ、報道とTV番組のジャンルは多々あれど、アニメの放送枠がコレほどまでに上昇するとは驚きの一言。
だが、業界全体の景気としては決して好景気とは言えない。
実際アニメーターの7割以上が年収100万未満と言うのは有名な話。
 今のアニメーションの売り方自体、スポンサー料だけでは完全に赤字で、DVDやらグッズやらのセールスでようやくトントンになるかならないかと言う状況らしい。
果たして何故そんなにも散々な事になってしまったのか?
自分自身の見解では、昨今のアニメーションの本数の増加自体がその最大の要因なのではないかと思う。
俺らが子供の頃はアニメーションなど、週に数えるほどしか放送しておらず、アニメが放送されると必ずTVをチェックしてたし、ビデオに撮ったならば次の週までに何度も見返し、次回の放送を心待ちにしていた。
それ程までにアニメと言うものが貴重だったし大切なものだった。
所が今となっては、何のアニメがやってるかすらも分からない状況。本来アニメーションが好きな自分ですら、どれがイイ作品なのかサッパリ分からない上、それを調べる気力も失せる様な感じである。
いざレンタルビデオを見ようものなら似通った作品が揃い踏み、売れ線ネタばかりの上、原作も不明な個性が殆ど感じられない作品ばかり。
 コンテンツ自体を増やさなければ、業界が潰れてしまう為、原作がちょこっと売れればすぐにアニメ化と言う様な状況が広がっている始末。
売れ線ネタばかりやるから新規ユーザーも入ってこれない上、昔からのコアユーザーも相次ぐ打ち切りで離れたり、ドラえもんのようなコンテンツですらくだらない企画ネタでシングルを連発する始末。
この状況、何かに似ていると思わないだろうか?
 俺自身が思うに、PS中期から始まったゲーム乱発の状況にソックリなのである。
プレイしたユーザーの望む物だけを作り続けるあまり、何時しか1つの方向しか見えなくなり、新規ユーザーにはムズかしすぎて入れない等と言われる事になってしまった。
 そんなアタリショックの再来と思われた中、DSと言う超新星により奇跡的な復活を遂げたのは記憶に新しい。
見事なまでに過去からのユーザーを呼び戻し、そして新規ユーザーの開拓に成功し、今なお品薄が続いている。
 今のアニメ業界も、もっと分かりやすく、誰でも見れる作品があってもいいのではないだろうか?
そして何よりも、薄利多売より、1つにもっと愛を込めるべきではないかと思う。
どのような業界でも薄利多売で成功し続けた例は少なくとも俺は見た事が無い。