松本坊主

　大日本人を見て来た。
松本人志初監督作品にして、なぜかカンヌに招待されてしまったある種不運な作品。
率直な感想として、松本コントが好きでなければ絶対にお勧めできない作品。
　妙な間や、テンションの低さが全体的に漂い、特に前半30分は正直眠さ爆発である。
中盤シナリオに加速が始まると、ようやく笑えるところが始まるが、ラストのオチはおそらく賛否両論。
恐らく半分の人間は「は?」と言うようなオチであろう。
もう半分は、松本らしいといえば松本らしいといったところか？
　しかし、何よりもこの作品をカンヌに持っていこうと考えた吉本、マスメディアが愚か者と言う以外他ならない。
当初製作発表の際に、「カンヌとかそういう作品ではない」と言っていたのを覚えているが、まさにそういった面では期待を裏切らない作品だったと言えよう。
そもそも、この作品に映画的にどうとかいうのがナンセンス。
それなりの楽しさをそれなりに楽しむべき作品だろう。
　同じお笑いだからと言って、北野映画を想像したら痛い目見るなコレ。