半年待った映画

nori_s2006-01-08

昨日ようやく公開になったGONZOによる初の劇場用アニメーション「銀色の髪のアギト」を見てきた。
思えば長かった。去年の夏に発表され狂喜乱舞し、PVが1本公開されるだびに大きな期待を抱き、池袋まで前売り券を買いに行き、舞台挨拶に行きたい所を仕事につぶされ、凹んだ作品。
コレほど待望んだ映画と言うのも久しぶりだった。ゲームで発売日が待ち遠しいと言うものは結構あったものの、映画でコレほどまでに期待させてもらった作品と言うのは小学生の頃見たガンダムの映画以来では無いだろうか?
舞台は遺伝子操作により、森が意思を持って人を襲うようになってしまった300年後の未来。
森・軍・中立の戦火がくすぶり続けながらも、何とか生きながらえている世界。
コールドスリープから少女トゥーラが目覚め、主人公アギトと出会う。
この世界を不便に思いながらもこの世界が気に入っているアギトと、文明社会に生まれたトゥーラ、周りの人は心優しき人ばかり、だが文明社会に生まれたトゥーラにとって森が襲い掛かるという現実はあまりにも酷な物だった。
しかし、トゥーラには大きな目的があって……
という感じのジブリ的ストーリー展開。
ダラダラと長いこといっても埒がアカンので率直な感想。

非常にもったいない作品だった。
Yahoo評価で書くなら☆2つ

シナリオのテンポ、分かりやすさはまぁ、合格点。
森・メカの表現等は見事なまでのお家芸CGとセルアニメのハイブリッドアニメーション。GONZOISMの真骨頂。
ソレが故に、シナリオの根幹の部分が非常に残念。
ヴォリュームを詰め込みすぎたが為に、すべての話に決着を付けることが出来て居らず消化不良をきたしている。
最初の緩やかな展開のお陰で、最後のまとめ方が強引になってしまったり、主人公の行動の目的等イマイチ納得の行かない部分も多々あった。
この感覚、去年同時期に見たゴジラファイナルウォーズでも同じ感情を抱いた。
あの作品も怪獣てんこ盛り、アクションシーン満載だったのだが、敵の数が多すぎて、1試合ごとの時間が短いのと、北村龍平作品だったために、対人のワイヤー戦の方が多くて、ゴジラの活躍を堪能できなかったのだ。
とはいえ、全体的な満足感はカナリ得られ、他のゴジラ作品見て見たいという感情に駆られるほどの作品だった。
つまり決して駄作などでは断じて無いと言うことだ。
アギトも、OPからの演出は鳥肌モンだし、90分があっという間の作品だった。
何故、120分作品にしなかったのか?、120分でも語りつくせる作品ですらないのに本当にもったいないと思った。
結論として、劇場第1作目にしては映像作品としては合格点を挙げれるような作品だったのではないか?
夏公開のブレイブストーリーではシナリオ、尺を相当勉強してもらいたい所だ。